禁断の恋はじめます
その夜はものすごく冷えてた。


「ただいま~」


二人一緒に玄関に入ったら
ママが笑顔で


「おかえり~
一緒だったのね~」と笑う。


ママの顔を見たら
多分啓吾も同じ…罪悪感でいっぱいになった。



「寒かったでしょ?」


「うん。凍っちゃうよ~~。」

私が言うとママが


「今 パパが解凍されてるよ~
啓吾一緒に入っちゃえば~~」



「あ…マジ~~?あったかいうちに
はいっちゃおう~っと!!」



啓吾は子供のようにそこらへんに
制服を脱ぎすてて
風呂のドアを開けた。


「なんだ~~啓吾~~」
パパの声


「うえ~~寒い~~」



「こら…からだ洗ってからだぞ~」


ドアが閉まっても
風呂の中で二人は騒いでいる。


ママはニッコリ笑って

「まったく…啓吾はいつまでも
子供だね~~」


そう言うと制服を片づけ始めた。


 ホントの親子だってこんなに
 仲良しじゃないよね……。

今までちょくちょくあったこんな光景も
真実を知ると悲しく感じた。
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