禁断の恋はじめます
「勉強してっか~~」


受験勉強も大詰めだった。


「かーちゃんがもってけって~」


「うわ~ぁ~甘酒だ~~!!」


私たち兄妹はママが作る甘酒が大好きだ。



「酔っ払っちゃうぞ~」
甘酒を飲むとちっこい頃から啓吾が
酔っ払いのマネをして
みんなを笑わせていた。


「啓吾もテストなの?」


「そ…だから俺の分もあんの~」


啓吾がカップを持って
フーフーと息を吹きかけて飲んだ。


「ん~~~うめぇ~~」

そう言うと私の唇にキスをした。


「甘酒の味だ~~」



「酔っ払うぞ~~」



啓吾の甘酒の味のする唇に
本当に酔った気がした。

甘い甘いキス……


気が遠くなるような熱いキス


それだけでも…
幸せだって……


だって私たち愛し合ってんだもんね。



さっきまで少し寒かった体が
啓吾のキスで熱く燃えるようだった。
< 134 / 443 >

この作品をシェア

pagetop