禁断の恋はじめます
路肩の雪
啓吾はやっぱり少し変だと思った。


だけど…それは
私たちの秘密の恋を避けるだけであって
家族として私に接する
啓吾はいつもと変わらなかった。



  なんで…?

ママに聞くこともできないし……
だって啓吾はいつもの啓吾だし……



バルコニーから啓吾の部屋をノックしたけど
今日も啓吾は出てきてくれなかった。



「あ~~ぁ!!もうイライラするぅ~!!」


嫌いになったんならなったで
言ってくれたらいいのに…
千沙さん一筋になるって言うなら


悲しいけどそう言ってくれたらいい


モヤモヤして…でも
もしそう言われたらと考えると
涙が流れる。


「だって…スキなんだもん……。」


啓吾とギクシャクしたまま
私は卒業式を迎えた。
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