禁断の恋はじめます
変わらない気持ちだけは
知っておいてほしい
と勇樹は言った。


そしてこれから親と話しをするから


それまでに私にも
返事の猶予をくれると言った。


もちろん
私には勇樹しかいないし
勇樹が私を愛してくれて
私も勇樹を愛している。


すごく感動的で嬉しい言葉だった。


だけど……
啓吾の顔が浮かんだ。


このまま啓吾を見捨てて…
勇樹の胸に飛び込んで…
いいんだろうか……。


でも啓吾にかかわれば……
自分がどうなるかは…正直
自信が持てなかった。


勇樹と啓吾のはざまで揺れていた私


何度も勇樹を
裏切ってきた。


ただ勇樹は 私と啓吾は
兄妹だと思っている。
特別な関係があるなんてことは
全く想像もしてないだろう。


啓吾を
見捨てられない…
私はそう思った。
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