禁断の恋はじめます
「あの人は啓吾にまかせるって
言ったわ。」


「あの人って…。
裕子に会ったのか?」


「今 会ってきたわ。
全部聞いた。」


「そっか……。」

悲しそうに笑った。



「愛してるの?」ドキドキした。



「愛……ん……愛って聞かれると
答えに困るけれど
居心地はいい。
俺を自由にさせてくれる。
住むところと食べるものを与えてくれる。
裕子がいなかったら…
死んでたかもしれない。」


「だってあの人が…
私たちを引き裂いたんでしょ?」


「いつか…わかることだった。
どっちにしても俺は出て行った。 
居場所を与えてくれた裕子には
感謝してる。
だから裕子が俺の親父を
俺の中で見て幸せな気持ちになるなら
それが恩返しかなと思った。」


私は啓吾が裕子と
同じようなことを言うのが
許せなかった。


「そんなの愛じゃない。
薄汚れてて利用しあってて
おかしいよ啓吾!!」


思わず啓吾の腕をとった。
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