禁断の恋はじめます
大人になった朱奈は
眩しかった。
白衣の天使とよく言うが
朱奈につけられた名前のようだった。

俺の後を必死に追いかけていた
朱奈を思い出す。


  朱奈は妹

妹と認識させているのに
心は乱れた。
いつしか朱奈を女と見ている
自分が許せなかった。
罪悪感が押し寄せながらも
あの日
朱奈と禁断の扉を開いてしまった。


ずっと手に入れたいと
思っていた朱奈を
手に入れた瞬間から
俺はもがき苦しんだ。


結局俺たちが
本当の兄妹じゃなかったのは
皮肉だったけど


朱奈を封印した後


他の女を見ても
無理だと思った。


  多分俺は朱奈しか
  愛さない……。

地獄だった。
もう二度と会う事のない朱奈を
思い出の中だけで抱きしめる。


  それくらいは
  許してくれるよな



一生愛する女を抱きしめられない
絶望は俺の人生をクソにしてしまった。                                                                                                             心のない行為で
朱奈を忘れたい地獄で
喘いでる女を
冷めた目でしか見られなくなった。


女を抱くたび


  朱奈を愛してる

心が叫んでいた。


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