禁断の恋はじめます
「まったく…おまえの
ブラコンは重傷だな~~。」


啓吾が自分のビールを一気に
流し込んだ。


「う…久々に…キツイわ……。」
苦笑い。


「大好きよ啓吾。
啓吾に会えてよかった。
できれば 他人として会いたかったけど
一緒にいたからこんなに好きに
なってしまったのかもしれない。」


「もう酔ったのか?」

啓吾が話を避けるように
おどけた。



「酔ってないよ。
私はかなり強いんだから。
いいの。今日は言わせてもらう。
後悔しないように……
私がどんだけ啓吾を想っているか。」



いつ啓吾に恋心を抱いたとか
啓吾に彼女ができて
辛かったとか……
サッカーをしてる啓吾がどれだけ
素敵だったか……。

啓吾はニコニコ笑って聞いている。

「大丈夫か?」心配する啓吾に
自分でビールを注ぎながら
喋りまくった。


「あのね 
酔ってないと言えないから。」


「啓吾が好きで好きで…
仕方ないの。
私啓吾と…啓吾が行くところに
ついていきたい、
もう…啓吾と離れたくない……。
啓吾と一緒に死んでしまいたい…。」

ろれつが回らなくなりながら
私はその言葉を何度も何度も繰り返した。
< 406 / 443 >

この作品をシェア

pagetop