禁断の恋はじめます
「奥さま グッスリですね。」

俺の様子に話しかけてきた
元気なおばさん。


  奥さま…じゃやねーよ。

「いいだけ飲んで食べて
グロッキーです。美味しかったです。」


俺もあまりに楽しくて
すっかり平らげてしまった。


「もし起きられて
具合が悪かったりしたら
お薬もありますから連絡下さい。」


「あ そうですか。
もしかしたら甘えるかもしれないです。
その時はよろしく。」


すっかり片付いた
テーブルの上でお茶を入れた。


「朱奈…お茶入れてあるぞ。」


「う…置いといて……。」
唸るような声


「ヤバイんじゃねー?」


「らいじょーぶらって……。」
朱奈はまた寝息を立て出した。


「おいおい…もう寝ちゃうのか?
なんかこのまま朝
迎えちゃいそうだな。」


俺はカーテンを全開にして電気を消した。


「闇って…こんな感じなんだな。
俺がこれからいくとこは こんな
とこなのかな……。
死ぬって…どんな感じなのかなあ。」

急に怖くなった。
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