いじめ。―story―
勝手に自殺未遂ってことで。
死んではいないでしょ。
「マジ?」
あたしは驚いたふりをした。
ま、死んでたらそれはそれで喜ばしいけど。
「こっちこっち」
あたし達はベランダから下を見た。
沼田の周りに先生が集まっている。
…平気みたいね。
「意識を失ってる。救急車は!?」
「もうすぐ来ると思います!!」
骨折程度かな?
…って、安心してるわけにはいかない。
どうする、バラされたら。
きっとすぐに意識は戻るんだよ?