弱く儚いモノ達へ




「ほな。帰れるんやな。」
   

隆平の言葉に明るくなる皆の表情。
一人だけ不安そうな表情の章大。




「待って。ええの?皆、辛い現実に戻らなあかんのやで。」
   



皆の顔を見る章大。
 


「辛いも何もいつまでもここにおるわけにはあかんねん。」
   


章大の肩に手をおく信五。


「それに逃げてばかりおれんしな。」
   

照れたように笑いをこぼすすばる。



「向き合うと時がきたってことか?」

「そうやな。もう一度ぶつかっていかな。」
   


すばるの後に続く忠義に空を見上げる亮。




「僕は…僕は離れたくないよ。皆と一緒にいたい。独りぼっちはもう嫌や。」
   



うつむく章大。



「何いうてん。戻ったからってバラバラになるわけやない。」

「離れていても同じ空の下で同じ時間を過ごしてんねん。。」
   


優しく微笑む博貴に章大の頭をポンポンと軽くこつく裕。



「それに会おうと思えばいつでも会えるねんから。そうやろう?」
   


顔を上げる章大。


「…うん。」
   


皆の笑顔が章大を包み込む。







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