弱く儚いモノ達へ
愛そして裏切り




ベッドの中。
上半身裸で煙草を吸っているすばる。
白い煙が天井へと消えていく。
その横で白いスーツを身にまといすばるに寄りかかる女。
   



「ねぇ。お揃いやな。」

すばるの手をとり刺青を見る。
  


「お前が入れさせたんやろう?」



女に目をやるすばる。
  



「これですばるはうちのもんや。」

すばるの手の甲に頬を寄せる。
   


「もちろん。うちはすばるのもんやで。」

上目遣いですばるを見上げる。
吸っている煙草を消すと女をベッドへと押し倒す。
  



「もう一回しようや。」




唇を強引に塞ぐと首元へとおりていく。
白いスーツに潜りこむ手。
軋むベッドの音。







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