花には水を
星夜兄の車に私たちは乗ると、そのまま病院を後にする。
無言で車を運転する星夜兄に、私も黙ってサイドガラスから流れる町並みを見ていた。
と、さっきまで黙っていた星夜兄の口が開いた。
「お前、そんなに気になるのか?」
私は、窓から聖夜兄に顔を向ける。
「…何を?」
「メッシュくんのメール。気になってんだろ」
それは…そうだよ。
連からのメールは…とっても気になる。
なんて書かれてるんだろう。
って、もうそれだけで胸がいっぱいいっぱいになる…。
「好きなんだろ」
前をむいたまま、突然そう言った聖夜兄の言葉に私は、焦ったように「え?」と小さく声を漏らした。
ふっと小さく息を漏らす音が聞こえる。
「付き合ってんのか?それとも、両想い止まり?」
ずいずいと踏み込んでくるな…。