彼女は俺にゾッコンです


「俺、レイラと居ても椙本先輩のこと考えていたんです」


背中に回される椙本先輩の細い腕が俺の体を強く抱き締め返す。


心が満たされた。


体を離し、椙本先輩の頬を伝う涙を拭う。


「俺、椙本先輩が大好きです」


「私も大好き・・・」


はにかむ椙本先輩。


互いに顔を近づけ、椙本先輩が目を閉じる。


5cm・・・3cm・・・1cm・・・。


2人の唇が重なる。


初めてのキスは涙の刺激に包まれた幸せな味がした。


< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop