夜中散歩
キャバ嬢が何人も連なっている姿は圧巻とも言えるけど。
みんな酒に酔ってるからか足がフラフラ。
私の隣を歩く由梨もまた、少し足がふらついている。

「ねぇ、あの子」
目線の先には、凛華が居た。
「あー、新入りちゃん」
「凛華。17だってさ」
「はぁ!?」
驚いた由梨が声を荒げた。「唾飛んだ。しかも声でかい」と怒れば「ごめん」と口を手で押さえる。
「また、あの店長も懲りないよねぇ」
「店長には言ってないっぽいよ、こっち見てなかったし」
「あーあ、いつ親バレするかね」
親バレ、親にバレること。
今まで何人かの女の子が親バレをして店を辞めていった。
「どーすんのよ、あの子17ってだけでもやばいのに親バレなんかしたらDearest潰れるっての!もー店長も何してんだか・・・」

冗談で言ってみるけど、本当にそうなったらそれこそ大問題だ。
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