嫌いな日【短編】


『彼氏出来た?』

「全然。和は…?」

『いるよ』



ねぇ…和輝


覚えてる?


あなたは昔からクリスマスイブになると彼女がいるのに
なぜか、この日に電話をしてきてたよね。


確か…


幼なじみの私達が初めて大喧嘩して一年くらい
しゃべらなかったのに
突然クリスマスイブに話掛けてきたよね…?


それから、この日に電話をくれるようになったり
会ったりしてたよね…



私はそれが嬉しかったんだ。


恋人同士が大切にしてるイベントの日に私を選んでくれてたから。


でも20歳のクリスマスイブを最後にあなたからの電話がなくなった。


それから私はこの日が嫌いになったの…


だけどね?


最近は好きに…ってのは大袈裟だけど
前よりはマシになったんだよ…



『悠里も早く相手を探せよ』

「そうだね…」



無理だよ…


だって和樹が電話してくるから
また和樹のことばかり考えちゃうよ…


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