Kiss★恐怖症
そんなとき。


「星蘭!!」


私の名前が呼ばれた。


声のした後ろを振り返ると。


鞄を片手に、走ってくる直樹の姿がいた。


まだ学校にいたんだ―…。


今にでも怒ってやりたい。


でも。


くらくらする―……。


「あ、直ちゃんっ」


「え、兄貴…?」


少し動揺気味の直樹が向こうから歩いてくる。


「なお…き…」


…やばい…。


頭の中がくしゃくしゃで…もう―…。


……倒れるっ…。


そう思った瞬間。


目の前は、真っ白。


頭の中も真っ白。


思考回路は完全停止。


私は、意識を失った。


「星蘭!!!」


最後に見えたのは。


崩れるように倒れる私に向かって走ってくる直樹の姿だった。




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