多重人格
事の始まり
私の体は入れ物だ。物心ついた時からそう思っていた。
「いらない」おやじが産まれた時に言った言葉。そして最初の記憶が一歳位でお風呂に沈む私を見下ろしてる鬼のようなおやじの顔…
生きる事に必死だった。というより生きる事しかしらなかった。おやじと姉はそんな私に自殺の方法を教えた。「生きてちゃいけないんだ」と漠然と思い始めた時から私の多重生活はスタートした。だから私には飛んでいる記憶が多い。でも病気だなんて思わなかった。それが当たり前だったから…
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