ゴスロリ彼女のキスの味


「大丈夫よ。安心して眠っただけだと思う」

 倉吉がおれの肩にそっと手を置く。


 おまえは医者なのか?と意地悪な質問が頭に浮かんだが、倉吉の目尻を下げた穏やかな表情を目にすると説得力を感じる。


 地味な柄の座布団を4つ並べ、その上にゼロを寝かせた。


「田中君の顔を見て緊張の糸が切れたのね」

 倉吉の診断どおりゼロはスゥースゥーと寝息を立て始める。


 おれと倉吉はゼロの睡眠を邪魔しないために、1階の集会場のようなスペースで話しをすることにした。

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