ゴスロリ彼女のキスの味
「どうして?」
「だってその丈長の白いニットを選んで着替えてくるなんて」
倉吉は少し馬鹿にするように語尾に笑いを付け足す。
「だから目の前にあったやつを着ただけだろ。そうだろ零?」
おれの問いかけにゼロは頷く。
「家で服を着替えるのはわかるけど、傘やゴスロリの衣装を紙袋に入れて持ち歩くとなると服に血がついてしまうかもしれないと考えない?白いニットだとなおさら目立つし」
「おまえが神経質なだけだろ」
おれは吐き捨て、ゼロを庇う。
「いま蜜姫さんが着ている白いニットに少しでも血が付いていれば冷静じゃなかったという裏づけになったのに」