Cygnus
「…おはよう。
朝から元気だね。」


無理やり笑顔を作って
返事をする



「そうですか?
…新井さんに会えたからかも…。」



「え?」



「いや、なんでもないです。」

自然に並んで歩きだす早川君

さわやかな香水が
鼻孔をくすぐった



「これから仕事ですか?」



「そうだよ。
早川君は講義1限からなの?」


「はい。
朝早くて参っちゃいますよ。」


ニコッと
幼さの残る笑顔を向けられ

一瞬

彼と重なって

ドキッ…

不意に胸が跳ねた
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