Cygnus
ギシッ…

軋むスプリング

二人でソファに座って星空を眺める


冷たい北風がすり抜け
寒さに思わず身をよじった時


フワッと
温かい毛布を加藤君がかけてくれた

「大丈夫?」

心配そうにのぞきこむ彼の
瞳に見つめられて

私はうつむき小さく頷いた




「ねぇ、新井さん。
知ってる?

古代…ギリシャの人々は南半球を知らなかった。
だから
北半球の空にしか、
ギリシャ神話は存在しないんだって。」



満点に輝く星空に
負けないくらい

瞳を輝かせて彼は言う



「それって
なんか、ロマンじゃない?」



そして
イタズラに微笑む





その瞬間
私のは一瞬にして
彼に飲み込まれ


恋に落ちた
< 56 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop