LOVE&MASK
「それより、レイは何持ってるの?傘?」
あたしの右手におさまる傘を見て
「今日は1日中晴れの予報だよ?」
なんて目をキラキラさせている。
そんな加奈子にあたしは昨日の一部始終を話した。
「だからとりあえず顔はなんとなく覚えてるし、持ち歩こうかと思って。」
「レイのそういうとこ偉い!どうせだから探しに行こうよ!」
早速!と言わんばかりにあたしの腕を掴む加奈子にあたしは、
「ちょ!無理だよ!学年だってわかんないんだよ。」
1学年8クラスもあるこの学校。
自分のクラス以外…と考えただけでも23クラスもあるんだ。
なんだかその数字だけでも気が遠くなりそう。
「うーん…でも何か運命みたいなのにな。特徴とかないの?」
もしかしたら、あたしわかるかも!
と言う加奈子につられ、曖昧な記憶の中から昨日の彼を思い出す。
「髪の色とかさ、あと身長とか。」
割と自由な校風からか、この学校は色んな生徒がいるわけで…それが手がかりになるかどうかはわからない。
「身長はあたしも結構見上げたから高いかな。髪は…黒いけどゆるくパーマ?」
曖昧すぎる記憶。
それに特徴、というほどのものでもないし…
今更ながらしっかり見ておけば良かった、と後悔。