大切な人


俺の願いは虚しくも叶わず、担任の先生に呼ばれて、職員室に優と一緒に説教されていた。



「これで何回遅刻したと思ってるんだ!?」



俺は渋々答える。



「…2回目です…。」



「それだけじゃなくて、何回も遅刻しそうになっただろ!」



今「遅刻した回数」を聞いたじゃねーかよっ!!「遅刻しそうになった回数」じゃねぇし!!



横で一緒に説教されている優を見るが、説教されているのにも関わらず、いつも通りに笑顔だ。



なんでそんなに余裕なんだよ!!



笑顔でいる場合じゃないだろ!



「聞いてるのか!藤森!!」



「は、はいっ!聞いてます!」



く…くそ~!また怒られたー!



大体俺はいつも時間通りに来てるっつーの!



遅れてくるのは俺じゃなくて優たちだ!



心の叫びが担任の先生に伝わるはずもなく、長々と説教が続いたが、頭の中に入ってなかった。



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