王子とカメ子
「うん。辞めるってさ~」
「わっ!!」
急に後ろから声がして
飛び上がった。
「あははーっ
初めは『巻き込むなー』って思ってたけど、瑠衣チャン、かわいーい!
許しちゃうー!」
そう言うとその人は
ガバッと後ろから私を抱きしめた。
「きゃっ…!!」
「こらこら…」
「あははーっ ごめんごめん。
いやーっ かわいい!!」
その人はすぐに私から
離れてくれたけど
王子にゲンコツされてた。
「こいつ、池内 幸(イケウチ ユキ)」
「よろしく!」
「は、はい。」
で、握手…と言うより
ぶるんぶるん腕を振り回された。
そのままギュッと私の手を握って
「瑠衣チャンさぁ、俺の彼女になんない?」
って言った。
「え、へ、あの??」
「あははーっ 振られたっ!」
「おい、やめろ幸。」
幸さんは王子とは全然違うタイプの人みたい。
チャラチャラしてて
冗談で人に告白なんかできるような人。
「わ、真っ赤。瑠衣チャンかわいーい!!」
「幸、やめろ」
「なんだよー今回俺、すげー働いたんだからな!!」
「はいはい。じゃ帰るから。」
王子が冷たく返すと
「もぅ、人任せにするんだからっ」
ってわざとほっぺをふくらませた。
「なんてね、後は任せて。
瑠衣チャンばいばーい!!」
「あ、はい。さよなら。」
幸さん
ちょっと、苦手だな…。