王子とカメ子
静かに校舎から出て
王子が向かったのは
校門とは逆方向。
「あの、帰るんじゃ…?」
「うん。帰るよ?」
そう言って
フェンスの切れ目を指差した。
「わぁ…」
「校門は監視カメラ付いてるからね。作ったんだ、抜け道。内緒ね?」
ニッ って笑った王子がかっこよすぎて困る。
みんなが毎朝王子見てるの分かったよ。
しばらく歩いて
王子がしゃべり出した
「幸がいろいろ後片付けしてくれてるからさ、感謝してやってね。」
「いろいろ…?」
「うん。いろいろ。
悪いヤツじゃないから
嫌いにならないでやって。」
「……はい。」