遥か彼方の空
タラッ……

「……うわぁぁぁ~!!鼻血だぁぁぁ~!!」

刹那の鼻からは血が溢れ出している。

急いで鼻を押さえたけれど、なかなか止まらない。

(誰か助けて~!!)

そう願っていると、芹沢が俺の部屋に来い、と言った。

(この非常事態に何なんだよ!!)

と思ったが、小走りでついていった。

もちろん、鼻を押さえたまま……。

部屋の前に着くと、芹沢は

「ちょっと待ってろ」

と言って部屋の中へ入っていった。

この状態で!?と思ったが、口には出さず大人しく待った。

数十秒後、芹沢は何かを持って出てきた。

よく見るとそれは小さな布を丸めた様なものだった。

(ちょっと待てよ……。まさか………)

そのまさかだった。

「ほら、これを詰めろ」

芹沢は何故か自信ありげに言ってきた。

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