空の向こう側
俺達は、城下町にたどり着いた。
「俺達が初めて会った日も、城下町に来たんだぜ?」
沙羅はもう、覚えていないんだろう
少し悲しそうに笑っていた。
「沙羅、コッチ。」
俺は沙羅の手を引いてある場所に向かう。
俺と沙羅が、最初に来た場所。
この城下町で一際ピッカピカに輝いている、カジノだった。
「夏…ピッカピカだよ?」
「あぁ。こっから先は普通は俺達まだ入れねーから、年齢バラすんじゃねぇぞ。」
「へっ?」首を傾げる沙羅を引いて、俺達はカジノに入った。