きいろい青空【完】



タッタッタッ------



廊下を歩いていたら、後ろから足音が近づいてくるのを感じた。



「花恋」



自分の名前が呼ばれ、びっくりしながら振り返る。




つーちゃんが走って来る。





「どうしたの?授業は?」



慌てた顔のつーちゃん。



「授業なんか受けてる場合じゃねーだろっ。殴ったらしいじゃん?」




「殴ってはいないよ?平手打ちだけ。だって、瞳うざいし」



「だよなぁ~。つか、ここじゃ見つかるしどっか行く?」




「うん!」



「じゃあ、プリ撮り行く?」



「いいね!!行こ~」



「うわぁ、花恋が不良になっちゃうねー。学校脱走だよ?悪い子だねぇ~」



つーちゃんは、からかって言う。




「つーちゃんに言われたくないよ!」



「ひっどぉーーー」




ふたりで、キャーキャー騒ぎながら学校を出た。


何もかもどうでもよくなってきた。




今は、遊びたい気分。


何も考えたくないんだ。





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