きいろい青空【完】
「そんなん、気にするわけないじゃーん。うちとは、花恋を忘れるために付き合うわけっしょ?全然いいって!うちが、花恋を忘れさせてあげるよっ!!」
申し訳ないと思ってしまうほどの、笑顔。
「俺、いつか翼さんのこと好きになって見せます」
堂々と言ったつもり。
だけど、どこか心配。
「アハハ、嬉しい事言ってくれるじゃん!!いいよ、好きになってくれるまで、ずっと待っててあげるから。好きだよ、直輝くん…」
俺と翼さんは、そっとキスをする。
脳裏に花恋の笑顔が映し出されたけど、忘れるためずっとキスを交わした。
俺の好きな人は、花恋じゃない。
翼だ。
翼ただひとりだけ。
世界中どこ探しても。
そう、思えたらいいのに…