Out-of-Eden―禁断の果実―
「着きました」

「ああ」




俺の待っている時間を把握しているのかアイツは急いで来た。



「ごめんなさい…遅れてしまって」

「ああ…」

「塾にお願いします」




ここからは俺は車を使わない。



俺の正体がバレたらコイツは怯えてしまう。



「本当に塾なのか?」

「どういうことですか?」



昴の言葉が気になって、聞かずにはいられなかった。




もしも塾以外なら、と俺は心配するだろう。





俺のいい方がキツかったのかコイツからの返事は返ってこない。



「どうなんだ」



さっきよりは優しくはなったと思う。



「塾です」




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