Out-of-Eden―禁断の果実―
那智さんとは少し話をしただけなのに、仲良くなった。



初対面なのに…。




那智さんは社交的なのかも。



「柊斗さん…」

「え…」



那智さんは咄嗟に頭を下げようとしたら柊斗さん「いい」と言った。




何なんだろう。



那智さんは柊斗さんと友達なのかな。





「柊斗さん、大丈夫ですか?ここ1階ですよ」




柊斗さんは3年だから3階なのに授業間に合うのかな。




「ああ」

「あの…」

「なんだ」

「ボタンかけ間違ってます」



柊斗さんの制服のボタンを外してまた順番通りにした。




朝忙しいのかな。




「悪いな」




ちょっとだけ優しい目を向けてくれた。




「いえ、朝忙しいのですね」

「ああ」

「もしかして私を迎えに行くからですか」

「それは違う」




無理してないよね…?



柊斗さんは心配かけないようにそう言ってる気がする。


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