僕の色、君の色
それから僕達は新学期の名物、長くてつまらない全校集会を行った。
この学校の校長は、普通に増して話が長い…
終わったとき、全校生徒はクッタクタだった。

そして、ようやく下校時間……。
今日は始業の日だから授業はないものの、やっぱり集会は疲れる。
ためいきをついて帰路についた。
いつも一緒の咲人は部活の予定打ち合わせで学校に残っている。
僕の入っている茶道部は活動がかなり少ないのでほぼ帰宅部に近い。
見慣れた通学路を一人でさびしく歩いていると、誰かが僕の肩を叩いた。

「はーるき♪」
振り向くとそこには…。
「わっ、愛華…!」
ニコニコと笑う愛華が立っていた。
愛華は僕の家の隣に住んでいる、咲人と同じく幼ななじみ。
同い年だけど、隣のクラスのC組だからほとんど学校では話さない。
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