僕の色、君の色
ーチュン、チュンチュン……
今日も朝はやって来る。
差し込むやわらかな光で僕は目覚めると、寝ぼけた目で時計を見た。
時計の針は9時を指していた。
指していた。

いた…。

「うわぁぁあぁぁあ!」
慌ててベッドから飛び出すと、制服を乱暴に掴む。
登校完了時刻は8時半。
僕の家から学校までは30分かかる……。
どう考えても遅刻。
ワープが出来たとしても遅刻なんだ。
高校生になってから初めての遅刻で、僕は朝から気分最悪だった。
僕の両親は朝起こしてくれるほど優しくはない。
寝坊すれば自分のせいだ、というような考えだった。
だから寝起きの悪い僕はいつも咲人に起こしてもらっていたのに……。
咲人が、来ていない。
どうしたんだろう?
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