《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
かすれる声で尋ねると。




お兄ちゃんは、抑揚のない
平坦な声で即答した。




「気づいてたよ。

当たり前だろ?

紗耶に見せるために
してたんだから」




「――――――!!?」




あたしに、見せるため――?




「ウソ……。

あの子が……宮原さんが
好きだからじゃないの……?」




お兄ちゃんと、生徒である
宮原さんの関係なんて
今まで聞いたこともなかった。



というかただの生徒だって
聞いてた。



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