《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「―――おに……ちゃん……?」




あたしは自分の耳を疑って
放心しそうになった。




お兄ちゃんの言葉は、
まるであたしの心が
わかってるかのようだ。




しかもそれだけじゃ
なくて、あたかも『自分が
気づかせてあげた』と
言わんばかりの……。





…………そんな。




そんなこと、考えたくない。




でも、もしかして――…。




「あたしが見てること……
最初から、気づいてたの……?」



_
< 114 / 448 >

この作品をシェア

pagetop