君の温もり

「早く治せよ」

「はい。これ飲んだからもう治りそうです」

「大げさすぎ」


タバコを咥えた口元を緩ませるその先輩の顔がやっぱりあたしは好きだった。

でも、あたしが必要としてる人であっても先輩はあたしを必要とはしない存在。

それが無性に悲しく感じる。



先輩がくれたあの栄養ドリンクが効いたのか、みるみる内にあたしの身体は回復していった。ただ単に日にち薬で治っていったのか先輩のドリンクが効いたのかは分からないけどあたしの身体は回復していった。

だけど回復してもやっぱり心ん中は回復しなくて、あたしはいつの間にかあの屋上には行かなくなってた。


会うと何だか哀しくなりそうで、会うと何だか辛くなりそうで…


会う勇気はあたしにはなかった。


月日は経つのが早いもので先輩と会った日から1カ月が過ぎ、7月半ばを迎えようとしてた。

あたしが屋上に行ってない日からもう1週間は経とうとしてる。校舎内では当たり前に先輩は見る事はない。絶好の晴れ日和だったのに一度も屋上に出向かってない自分に凄く驚くくらいだった。


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