君の温もり

「てかさ、アンタ最近来なかったな」

「へ?」

「だから屋上」


“ずっと晴れてたのに”


そう付け加えられた言葉にギュっとだけ胸が苦しくなった様にも思えた。

あぁ、そうだ。女の人と居る先輩を見て行かなかったんだ、あたし。って、あれ?って言うか先輩は居ないって言った。

彼女は確かに居ないって言った。


じゃあ、誰なんだろあの人…。もしかしたらあたしが見てたのを知らない事に先輩は居ないって嘘を付いてるのかも知れない。

そんな妄想をして話しを膨らませてるあたしに、「おい」低い先輩の声が落ちて来た。


「え、あ、はい?」

「はい?じゃねぇだろ。聞いてんのか?」

「あ、はい聞いてます」

「アンタが居ねぇのって珍しいじゃん」

「あー…はい」

「来てなかったのか?」

「え?」

「学校」

「いえ、先輩じゃあるまいし来てますよ」

「どう言う意味だよ」


そう言って先輩はフッと笑う。


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