ヒーロー フロム ザ アトランティス
洋一は〔いいことを考えた〕と自分では思った。
(コクをなんとか説得し、日本代表としてバルセロナオリンピックに出そう。わがヒノマルスポーツのエンブレムだらけのスイムウェアーをとっかえひっかえ着けさせて。我社のCMにも出そう。こりゃあ注文が殺到するぞぉ)
「うっふっふっふ」
洋一は一人で笑い出した。
「パパ、何がおかしいの?」
美知子とひかるがきょとんとした。
「な、何でもないよ。それよりひかる、来週から夏休みだろう?どうだいパパとママと、久しぶりに日本のママのおじいちゃんの家に遊びに行こう!」
「やったぁ!!」
ひかるが飛び上がった。
「よかったら君もどうだいコク。なぁに日本なんてすぐそこだよ。あっという間さ!ハクが戻るまでに帰ってくればいいさ」
「行こうよコク。日本ていいとこだよ」
ひかるの誘いにコクの心はすぐに決まった。