ヒーロー フロム ザ アトランティス
「あのぉー。ところでコクを使った、宣伝効果を狙う案はどうでしょうか?」
二人の背後に位置していた洋一が、恐る恐るトクガワ社長に伺いをたてた。
「いいぞ南田君!さっそく進めたまえ。明後日からコクを連れて東京へ行くのだ。再来月のバルセロナに合わせて無理矢理メンバーにねじ込むぞ」
「えっ!明後日ですか?コクのパスポートやなんかは・・・」
「そんなものは大使館に行ってちょっちょっちょっと作らせる。何しろ特別なケースだしね。コクは今日からワシの孫の徳川太郎になるのだっ。会社の発展を目指して、えいえいおー!」
トクガワ社長は立ち上がった。
「日本水泳男児の、いい刺激と励みになるぞうっ」
ひろちゃんも興奮していた。
トクガワ社長と古畑理事は、手を取り合ってはしゃいだ。
「あ、それと南田君、この件がうまくいったら昇進プラス昇給ねっ」
「しゃちょーっ!ありがとうございますっ!」
洋一は飛び上がった。