白銀の女神 紅の王
「シルバ、帰ってきてたんですか?」
入ってくるなりそう言ったのは、茶髪にくりっとした緑色の瞳を持った男だった。
歳は自分よりも年上だろうが、顔が童顔なのか、あまりかわらないように見える。
「ウィル、遅いぞ」
部屋に入ってきた人物に向かってそう言う男。
「シルバ、貴方また部下を置いてきましたね」
はぁ…と溜息をつきながらそう言う。
「あいつらを待っていては夜が明けるからな」
そんなわけないだろう…とでも言いたげな表情だったが、ウィルと呼ばれた男は、諦めたように話題を変える。
「それで?そのお嬢さんが、例の女神ですか?」
「あぁ、そうだ」
一気に二人の視線が集中し、緊張で固まる。
「あっあの……貴方たちは、誰なんですか?」
もっともな質問だった。
賭博場にいきなり現れ、自分をお金で買って連れ去り。
連れて行かれた先はこんなにも広い屋敷。
そろそろ説明があっても良いのではないかと思い、そう聞いた。