白銀の女神 紅の王
「ッ………!」
肩口に顔を埋めるように倒れ込んできたシルバ。
そして、仰向けになっている私の体を抱きしめた。
あまりの事に、息をするのも忘れて、体を固める。
すると―――――
はぁ…と深く息を吐き出し…
「……背中の傷は大丈夫か?」
肩口に顔を埋めたままそう話すシルバ。
くぐもった声は、先程の低い声とは対照的に、とても優しく響く。
「傷は開いていないか?」
私の顔を見ないまま、伺うように聞くシルバに、コクンと頷きながら「大丈夫」と伝えれば…
再び深く息を吐くとともに、シルバの体から力が抜けた。
背中の傷は大丈夫……
だって、さっきベッドへ倒された時。
貴方は私の背をちゃんと庇ってくれたもの…
「どこへも行くな。……俺の傍にいろ。」
「私はいます……ここに。」
ギュッ…と抱きしめるシルバに応える様にシルバの背に手を回す。
今は、シルバの言葉の意味を考えたくはなかった……