白銀の女神 紅の王



な、何か言わなきゃ…



「あっ…あの……ロメオさんやイザベラさんはどうなったんですか?」


沈黙が怖くて、不意に口にしたのは、あの日以来姿を見ていない人達の事。

ロメオはフォレスト伯爵と共に捉えられている筈。

反逆者の一員だったというイザベラの行方は、王城を出た時から分からない。

シルバの事だから、もうとっくに捕まえているのだと思うけれど…

不意に出た言葉なのに、シルバの返答が待ち遠しい。

すると、当の本人はやはり前を向きながら…




「イザベラの処分はウィルに任せている。」


直接手は加えていなくても、反逆者に加担していたのだから当然よね…




けれど……


フォレスト伯爵に加担していたと言う事は、ジェスの様に理由があったのかもしれない。

きっとウィルなら、間違った判断はしないわ…




「ロメオさんは……?」

「父親と同様の処分だ。」


シルバの答えにほっとする。

思い出されるのは、小屋ですごした夜の事。

無理やり押し付けられた時の手と、首筋に押し当てられた唇の感覚はまだ残っていて…

思い出す度に、悪寒が体を駆け巡る。



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