ナンパ男との恋2
「ほんとに?」

「うん、ほんとに」

「良かったぁ・・・
でも、あと少し
こうして話してもいい?
ここなら 明るいし
いざとなったら
店の中逃げたらいいし・・・」

竜希くんは竜希くんなりに
考えてくれてたんだ・・・

まだ 性格なんて分からないけど、悪い人ではないような気がする。


・・・・沈黙は続くけど。



たまに話して
長い沈黙・・・

そんな繰り返しで
約一時間経過した・・・


「何か、ごめんね。
明日・・・今日か・・
また電話するから・・」

帰り際
気まずそうな顔で
そう言う竜希くんを見ていたら

「楽しかったよ。
ありがとう」

そんな言葉が出ていた。



その日の夜、
携帯が鳴り響き

一瞬 輝樹なんじゃないかと 心臓が高鳴ったけれど・・・
着信音 違うじゃん・・・

なんて、一人で期待して
一人でガッカリしている。

電話の相手は・・・

「春菜ぁ?何で
帰ったの?」

「美香がいないなら
家に帰った方がいいじゃん。
っていうか、どうせ
今 帰ってきたとかじゃないの?」

「えへへ・・ごめーん・・
詳しくは 明日 学校で話すからさ。」

ほんと・・・

家の方に送ってもらって
大正解だった・・・



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