ナンパ男との恋2
「っ・・・浮気しなければ
戻ってくるのか?」

「浮気しなければって
それこそ 輝樹にとって
無理な事じゃん。
今まで・・・・
何回、こうやって言ってきた?」

「それは・・・・」

困ったような表情をする輝樹を見ると
私は、ひどい事ばかり言ってるんじゃないかと 苦しくなる。

「帰るから離して・・?」

「無理。離さない」

掴まれてる腕に
更に力が入った。

そのまま 引っ張られ
輝樹の胸元に倒れこむように抱きしめられた。

こんなふうに抱きしめられると
しんどくてもいいから
輝樹と一緒にいたい。
そう思ってしまう自分がいる。

でも・・・・

「っ離して・・・」

そうやって
弱い自分に負けてきたから
どんどん、
追い詰められて
どんどん・・・

しんどくなってきたんだ。

「離さないって。
春菜が他の男といるだけで
その男ぶっ飛ばしたくなるのに
春菜が・・・
他の男のもんになるとか
すげぇ・・・嫌だし
耐えられねぇよ・・・」

「何それ・・・・
勝手すぎるよ。
輝樹は、私に
今まで そうしてきたんだよ?」

「あぁ・・・・
自分で分かってる・・・
分かってるけど・・・
限界なんだよ・・
他の女じゃ無理なんだよ・・」

「私だって・・・
輝樹に浮気されるの
もう、耐えられないよ・・」

「浮気は もうしない。
もし、した時は
春菜が別れたければ 
別れるから・・
何なら誓約書書いてもいい。
それでも無理か?」

こんなに
言われると
強がってた自分が
消えてしまいそうになる。


< 165 / 295 >

この作品をシェア

pagetop