塾帰りの12分
オクのつぶやきにも、私より先に北見先輩が答えた。
「ああ、こいつ、照れ屋でさ。
友達にも内緒にしたいっていうから好きなようにさせてたんだけど、
そのせいでフリーだって勘違いさせて悪かったな。
でも、そういうことだから、
もう電話もメールもしないでやってくれるか?
うまく断れないって俺に泣きついてきてたんだ」
「あ……う……」
オクは突然のことにうまく言葉が出ないみたいだった。
すると、北見先輩がつと一歩前に出て、オクに顔を寄せ低い声を出した。
「もうこいつに手を出すなって言ってんだよ。
わかったか?」