塾帰りの12分
しかし、家長の決めたことに、異を唱えることはできない。
青年と秀代はまもなく結婚。
そして同居を始めるとすぐに、姑の嫁いびりが始まった。
姑は、秀代のすることすべてに悪態をついた。
”こんなに濃い味つけじゃ、塩辛くて食べられやしない。田舎者じゃなくて、東京のいいとこのお嬢さんが嫁だったら、もっと品のある味つけの料理を作っただろうに”
”学歴が低いと、ちゃんとした洗濯物のたたみ方も知らない。お嬢様大学を出たような教養ある娘が嫁なら、こんなことまで口出しせずとも済んだのに”
秀代はもともと、自分と夫の学歴の差や、自分が田舎者であることに引け目を感じていた。
姑の嫁いびりはいちいちもっともなので、反論できず、じっと黙って耐えた。