塾帰りの12分
自分の学歴に劣等感を持っていた秀代は、成績向上にいいと言われるものなら何でも子ども達に与えた。
頭がよくなる食材があると聞けば買い求め、受験に効くお守りがあると聞けば、どんな遠方でも出かけて行った。
そしてもちろん、塾へやり、家庭教師をつけ、通信教育もやらせた。
すべては、子ども達を東大に合格させるため、そのためだけに。
そして……。
秀代と子ども達の努力は報われ、息子達は二人とも東大に合格することができた。
それを見届け、数年後、姑は老衰で亡くなった。
これで、めでたしめでたし、かと思われたが……。