塾帰りの12分

奈津がちらっと私の方を見る。

本命って、まさか、私!?


奈津には、北見先輩のことは伏せたけど、オクの誘いははっきり断ったと夏休み中に伝えてあった。


奈津がまたマサに聞く。

「マサは、その本命って誰なのか聞いたの?」

「いや、言いたくないみたいだったから、無理に聞き出さなかった」

「ふうん、そうなんだ」


マサの返答に、ほっと胸をなでおろした。


その後、授業が始まるギリギリになってオクは教室に戻ってきた。

でも、まっすぐ自分の席に向かってしまい、話はできなかった。

< 294 / 350 >

この作品をシェア

pagetop