塾帰りの12分
奈津がちらっと私の方を見る。
本命って、まさか、私!?
奈津には、北見先輩のことは伏せたけど、オクの誘いははっきり断ったと夏休み中に伝えてあった。
奈津がまたマサに聞く。
「マサは、その本命って誰なのか聞いたの?」
「いや、言いたくないみたいだったから、無理に聞き出さなかった」
「ふうん、そうなんだ」
マサの返答に、ほっと胸をなでおろした。
その後、授業が始まるギリギリになってオクは教室に戻ってきた。
でも、まっすぐ自分の席に向かってしまい、話はできなかった。