塾帰りの12分

オクがいぶかしげに顔をゆがめた時、廊下の方が騒がしくなった。

まずい、講師の先生が来たみたい。


「と、とりあえず、外に出よう!」


私は慌てて北見先輩とオク、2人の手をつかみ、力いっぱい引っぱって、塾の外へ逃げ出した。


「おい聡美、どこ行くんだよ」

文句を言うオクを「いいから」とたしなめながら、ひとけのない塾の裏の路地へ。


どうやら、先生は塾の外までは追ってこないみたい。

よかった。


北見先輩はまだ痛そうに顔をゆがめてる。

でもとにかく、今はオクの誤解を解かないと。


< 318 / 350 >

この作品をシェア

pagetop