five
「何だと?いいよ、こいつこのまま連れて行くべ。」

「嫌っ!ちょっと何すんのよ!」


男達は、無理矢理車に乗せようとしている。

マズイんじゃない?



俺はとっさに愛羅ちゃんの手をとって走り出していた。


「ちょっと!京輔くん?!」


後ろの方で、お姉さんが何か叫んでいる。

俺達は振り返りもせず走った。


愛羅ちゃんのブーツのヒールの音が夜の街に大きく響いていた。


俺達は体育の授業より必死に走った。



< 61 / 84 >

この作品をシェア

pagetop